2016年6月7日
フィンテックってご存知?
フィンテックっという言葉、まだ聞きなれない言葉だと思います。ITを活用した金融サービスのことで、そこで提供されるサービスの種類は多い。
スマートフォンを利用した決済機能、小口送金支援、ビッグデータを活用した財務モニタリング、買い物や銀行取引情報の一元管理、デジタル通貨の利用など範囲が広い。
税理士が関わる分野ではクラウド会計もその一つだ。これを利用した場合、金融情報が会計情報としてクラウド会計ソフトに自動的に取り込まれる。その仕訳を税理士がチェックして修正をするとAI(人工知能)がそれを学習して、次から間違いをなくしていく。これを利用すると銀行取引やクレジット会社の取引内容は自動的に会計ソフトに取り込まれることなる。現金取引による領収書などもスマホなどで写真撮影すれば、解析して仕訳データに変換する。飲食店などで現金決済した領収書やレシートの写メをとれば、仕訳完了となるわけだ。
このように会計業務の省力化を行うことで、コストダウンを図ることができる上に税理士と経営管理について相談することができる。
しかし、一方では銀行などに財務状況が筒抜けになってしまいかねないケースもある。融資条件に、クラウド会計の情報を銀行が自由にチェックできる権限の提供を求められることだ。税理士の知らない間に融資話が顧問先に持ち込まれるケースもあって、融資スピードが速くなる一方、財務状況や将来展望に応じた指導が阻害されるケースもあり注意が必要。
非常に便利な反面、銀行などが保有するマイナンバー関連情報が、どのように利用されるのか不安な点も多い。利用に当たっては、便利さだけにとらわれず、総合的に判断してほしい。
プロフィール
代表疋 田 英 司
平成17年 大阪国税局退官
疋田税理士事務所開設
平成18年 税理士法人京阪総合会計事務所
開設
●現在の主な活動
税理士業務
(開業支援、経営支援、相続のご相談など)
ボランティア支援
NPO法人の支援